身近なカーネル体験記2 実在する地方カーネル集団

この記事は前回の3日目に引き続き
Kernel/VM Advent Calendar 2017 10日目へのエントリーです。

前回はカーネルのランレベルについて書きました。
今回は趣向を変え、とある、実在する地方ITコミュニティの現状についてお伝えしたいとおもいます。

東道後温泉

東道後温泉

忘れられた大地 四国を舞台に、果てしなきKernelテクノロジーへと向き合い続けている実在のカーネルコミュニティとは? ポンジュースも鯛めしも美味しい由緒ある湯治場。今、松山市では何が起きようとしているのでしょうか?

カーネル(Kernel)というのは、ざっくりと説明するとアプリケーションと機械の間で情報を橋渡しする仕組みのことです。

 

2017年7月、

その年の6月にWordCamp Kyoto 2017 (※1)という、わりと強いカンファレンスの開催を無事見届けた僕は、まるでブレーキの壊れたダンプカーのように各地のITカンファレンスを走り回っていた。スクーターのマフラーも折れた。折れたまま走り回り最終的に壊れた。すごーい! たーのしー!! そのような言葉も未だ飛び交う夢のような一ヶ月だった。

7月22日早朝、

買ったばかりのホンダEBJ-JA07(※2)で颯爽と桜三里を越えた僕は、今日の目的地、サイボウズ松山オフィスへと向かっていた。
サイボウズ松山オフィスは、今年…もしくは去年、または近年新造されたシャレオツの新しいオフィスだ。なんか知らんが悔しい! そしてここは今日、Agile Japan 2017 愛媛サテライトというITカンファレンスの会場になっているという。これは行かざるを得ない。我々(ぼく)は現地へと向かった。

サイボウズ松山オフィス

カンファレンスの詳細についてここでは述べないが、会場は松山オフィスの新鮮さもあり多くの参加者で賑わっていた。やがてモブプログラミング(※3)という、プログラミング経験を多人数で共有する仕組みのハンズオンに取り掛かったとき、事件は起こった。なんか ちょっと 変な人がいる。 いや、実際は変ではなかった。 会場にいる人は多分みんなちょっと変だからだ。(※ 筆者主観による) 僕に搭載されている6番目のセンサーがアラートを表示する。こいつはやべえ…
モブプログラミング自体は滞りなく終え、とても貴重な経験だった。

LT

LT、ライトニングトーク。ここでもやはりLTの場は設けられていた。「あ、もし空きがあるなら僕もお話しますよ」空きはなかった。
そのとき事件は起こった。なんか ちょっと 変な人がLTしてる。 いや、実際は変ではなかった。 Kernelの話をしている。 なぜここでKernelなのか? みんな話について来ているのだろうか? 僕はとても眠い。 話に関係なく、朝早かったのでとても眠い。 もくもく会? Kernelのもくもく会するの!? 夢かとおもったが夢ではなかった。なぜなら寝言を言っているのは僕の方だったからだ。 Kernelのもくもく会をすると言っている。 来週すると言っている。 何を言っているんだおまえは? ここが何処だか知っているのか? ここは四国だということが分かっているのか?
僕は行ってみることにした。

カーネルもくもく会@松山

もくもく会というのは、あるテーマに沿って黙々と独習を行うタイプのIT勉強会だ。
一人で部屋に篭ってする学習と異なるのは、そこに同じテーマへと向かい合っている仲間がいるということに尽きるだろう。学習効率は落ちるが相乗効果によってもたらされる影響は、一人では得難い経験となる。
もくもく会の中にも色々なスタイルがあるが、ここ@松山では、アットホームな感じの奥にストイックさを併せ持つストロングスタイルを理想としているようだ。
ちゃんと勉強をする会にしたいんです」主催者は熱くそう語った。僕は白目を剥きながらしっかりと聞いた。朝が早く眠たかったからだ。

もくもくスタイル

カーネルもくもく会@松山の朝は早い。
大体午前9時過ぎに始まり、お昼休みを経て、18時頃に終了する。その後、有志でちょっと一杯。
平日か!!
僕はそうおもったが口にすることはなかった。
午前中はとてもリラックスした感じで始まる。近状報告などしながらコンセントレーションを高め各々独習に取り掛かる。独習内容はKernel関係が望ましいが、逸脱していなければ比較的自由だ。正午になるとお昼休みで、1時間後に再開となる。午後も各自独習を進めていくが、居眠りは自由だ。昼寝宣言をしても構わない。主催者自らそうしている。すごい漢だ。また、飲食は自由なのでおやつなど持ち寄ってボリボリしてもよい。

16時頃になると、今日独習した内容の発表準備に取り掛かる。個々の学習だけに留まらず、皆の経験をなるべく共有できる仕組みだ。自ら学んだことの復習にもなるだろう。強制ではない。
発表の方法は特に制限を設けていない。分かりやすいようにスライドを作ることもあるし、ノートや備忘録、デモンストレーションを行うことも多い。発表の場で検討をし合いながら学習を進めることもある。
発表終了後から18時までは、気を休めて雑談できる時間になっている。こういった時間を別途設けることで、独習時にはちゃんと勉強するという目的に集中しやすくなっているようだ。実際には発表の内容が白熱することで、この時間を使い切ることもあった。とても充実している。
その後、有志でちょっと一杯。懇親会だ。ここから先はぜひ、君たちの目で、実際に確かめてほしい! なぜなら僕は懇親会あんまり参加しないマンだからだ。 そして、松山シティーへの道のりは往復300Kmにおよぶ。早く帰らなければ暗くなっておばけが出るかもしれない。 だから僕はまだ一度もここで懇親会に参加したことはない。 いったいそこでは何が行われているのだろうか…

そして、伝説へ…

僕が偶然サイボウズ松山オフィスのLTでちょっと 変な人と遭遇して以来、
すでに5回、毎月定期的にカーネルもくもく会@松山は開催され続けてきた。継続とは強い意志が必要だ。おそらく、今月、12月も開催されるだろう。
公式Webサイトも開設され、ここでこれまでの資料やレポート、今後の予定を知る事ができる。お問い合わせページから暖かい声援を送ってみてもいいだろう。そして、もし、この記事を読んでカーネルもくもく会@松山に興味を持たれた方がいたら、ぜひ足を運んでみてほしい。しかし、ここは四国。忘れられた大地。(※4)
ではどうするか。カーネルもくもく会@??として各自で各地に創設されては如何だろうか。いずれは全国のもくもく会ネットワークが世界のカーネル技術を支えていく事になるかもしれない。

さて、カーネル初心者の僕が今日お伝え出来る事はここまでです。来年のAdvent Calendarでは更に詳細な続報をお届けする事が出来るかもしれません。もし僕がエントリーする前にAdvent Calendarの枠が全て埋まっていなければ、またお会いしましょう。

 

※1:WordPressというオープンソース・ソフトウェアに関わる人たちの世界的なカンファレンス。職種や所属を問わず、人と人との関わりによって集まった世界各地の有志により自主的に開催され続けている。

※2:別名スーパーカブ。世代を越えた陸路最強の汎用二輪。道路交通法上高速道路には乗れない。

※3:ローテーション・トーク!(出典:よしもと新喜劇) にも似たプログラミング手法。一人で行うことは出来ない。仲間を集めよう。

※4:国土地理院の地図上に存在が確認される幻の島。実在するといわれている。

この記事は前回の3日目に引き続き
Kernel/VM Advent Calendar 2017 10日目へのエントリーです。

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